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2017/07/30

桜井先輩の店コン講座



電話の向こうでは桜井が缶ビールの一口目を喉に流し込んでいるのか、しばらく無音状態が続き、その後、ぷはーっという小気味のいい音とともに桜井の声が返ってきた。

桜:あー。生き返るわー。それでなにが聞きたいんだっけ。
真:いやーそれが何を聞けばいいのかも分からなくて。
桜:真由ちゃん、店コンも初めてだっけか。
真:そうなんです。
桜:そっか。ざっくり店コンは見知らぬ人同士の合コンと言えば合コンなんだけど、基本的に個人戦ね。カップルで話をするためのイベントが最初から決まってて、仕切りがしっかり入るから流れ作業的な感じで進んでいくって思えばいいかな。
真:ねるとん紅鯨団みたいな?
桜:あんた古いねえ(笑)本当に知ってるの?
真:いやー。あ、じゃあナイナイのお見合いみたいな感じですか。
桜:ま、そんな感じ。でもねえ最後に「よろしくお願いします!」みたいな男の戦いを期待してるんなら、それはないよ(笑)
真:ないんですか。
桜:ないない。だってそういうの恥ずかしいじゃん。密かに参加してる人もいるだろうし。だから淡々と進んでいく感じかな。
真:淡々とですか。
桜:フリータイム以外はね。一番の盛り上がりはやっぱりフリータイムよ。真由ちゃん若いから男の人いっぱい来るんじゃない。
真:なんか怖いですね。
桜:怖くないよ。向こうが色々話してくれるから、それに受け答えしてればいいだけだし。
真:でも好みじゃない人もいっぱい来るわけじゃないですか。
桜:それ言ってたらどこにも出れないよ。好みの人には自分から積極的に行くしかないよね。

その通りである。真由子は何も言えなかった。

桜:あ、ごめんごめん。えーっとねえ。最初は1分区切りぐらいで男性がクルクル変わる、全員と話すようなイベントがあるはず。だいたいそう。
真:ええ…それナイナイでもやってました。
桜:それそれ。そこで良いなって思う人に目星をつけるのよ。ここが勝負ね。
真:え、第一印象の紙とか書くんですか?
桜:それはやるとことやらないところがあるけど、あんまりないかな。希望の相手書くのは一番最後のところが多いよ。
真:最後にカップル成立?
桜:そう。成立した男女を舞台に上げるところもあるし、年齢層が高いと派手目なのを嫌がるから、スタッフが紙を渡すとかもあるね。
真:姉さん一緒に行ってくれると安心なんだけどなあ…
桜:最初に言ったでしょ。店コンは基本的に個人戦だから、あたしが居ても助けにならないよ。
真:ですか。
桜:それに…
真:はい?
桜:ううん。えっと、どのあたりのお店に行くんだっけ。
真:津田沼とか西船か船橋あたりかなーって思ってるんですが。
桜:あー。
真:なんですか。
桜:私もまあまあ行ってた時期があってね。店コンにくる男性って結構重なること多いんだよね。
真:重なるって、同じ人に会うってことですか。
桜:そう。来る人ってだいたい決まってるの。ああ、あそこで見たなって感じで。まあ向こうも思ってるだろうけど(笑)
真:そういうのあるんですね。
桜:うん。店側も集客を絞り込むし、こっちも募集条件を見たうえで申し込むでしょう? 狭い範囲だと重なるのよ。
真:同じ属性ってことか。なんだか分かる気がします。
桜:だから彼氏を決めるなら早い段階で決めないとね。店コンは同じ時期に回数重ねると冷めてくるんだよー。またあいつかってね。

たわいもないことも含め二人の話は延々と続いたが、3時半を回ったところで、真由子の明日の仕事を気遣って桜井から話を切り上げた。
真由子にとってはとても為になる話の連続であった。
流石、経験者は違う。
 
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2017/06/28

新卒女子、桜井先輩に店コンについて聞く



店コンに対する期待を抑えきれなくなった真由子は、深夜にも関わらず、頼れる桜井先輩にLINEを送った。
桜井先輩は、真由子の街コン初参加時に女性カップルの片割れとして割り当てられ、街コンのルールを色々と教えてくれた女性だ。
最初はぶっきらぼうでとっつき難い人間に思えたが、例の街コンでは真由子を大いに楽しませ、自分も楽しみ、経験からくる知恵を惜しみなく注いでくれる人間だと分かった。
桜井の人柄に触れた真由子は、それ以降もLINEで桜井とのつながりを保っていた。

今回、新たに思い立った店コンという選択肢に対して、真由子はまだ想像の範囲でしかものを考えられない。
経験豊富な桜井は、そういうリクエストにも答え、アドバイスを与えてくれるはずだ。
時刻はすでに午前0時を回っていた。
だが、桜井は夜のお店に勤めているし、先日までの2人のLINEのやりとりが0時過ぎてからの方が盛り上がっていたことを考えると、今日もきっと大丈夫だろう。

真由子> 桜井姉さんこんばんわー
桜井瑞樹> お、真由ちゃんどうした?
真由子> 今大丈夫ですか?
桜井瑞樹> うん。お店終了。もうすぐ帰るよ。
真由子> 良かったー。あの…ちょっと聞きたいことがあって。
桜井瑞樹> どした。あらたまって。
真由子> へへー。店コンってあるじゃないですか。
桜井瑞樹> あるねえ。今度はそっち?
真由子> そっちです…
桜井瑞樹> まあ、若いしトライするのは良いことよ。
真由子> 色々、教えてもらえないかなーと思って。
桜井瑞樹> あー。そっか。えっとねえ。家に帰ってからTELするでいい?
真由子> あ、ぜんぜんOKです。
桜井瑞樹> わかった。後で電話するね。2時くらいになると思うけど。
真由子> 大丈夫です。すみません。
桜井瑞樹> おっけー。


思った通り、桜井はやはり頼れる先輩だった。
仕事に燃える性質の真由子は女同士のネチネチとした関係が苦手で、そういう意味では桜井の夜の女性特有のさばさばした性格は、真由子にとってとても付き合いやすいと感じるものだった。
出会い系方面に疎い真由子はいつも頼ってばかりで申し訳ないと感じているのだが、そんなこと気にしなくていいよと言ってくれる桜井の優しさについ甘えてしまうのだった。
「反省しなきゃ」と思いながら、安心した真由子はPCの蓋を閉じてスリープモードにしお風呂に向かった。

・・・

2時少し前、約束通り桜井がLINE通話をかけてきてくれた。

桜:もしもし、遅くなったねー。ごめんねー。今着いたよ。
真:姉さん、遅くにすみません。
桜:いいのいいの。それでなに? 今度は店コンだって?
真:そうなんです。頼れるところなくて。姉さん、詳しいですか。
桜:詳しいかどうかって言われると、まあ昔は行ってたけどねえ。
真:ふむふむ。
桜:あ、でも、あたしもお店があるからそんなに回数は行ってないよ。
真:いやーでもなにか情報もらえると嬉しいな。姉さんの解説分かりやすいし。
桜:へっへー、持ち上げるねえ。

電話の向こうでプシュッという音が鳴った。桜井がビールのプルトップを引いた音だろう。
どうやら長い話になりそうだ。
 
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2017/06/24

真由子の街コンレポート



例の街コンから数日後、真由子は今度は店コンにトライしようとしていた。

前回の街コンでは、桜井という素晴らしい相棒というか頼れる先輩を得て、真由子は街コンに対し学ぶことが多かった。そこで得た経験を、まずは真由子なりにまとめてみた。その結果、今度は店コンに行くしかないという結論に至ったのだった。
その真由子の街コンレポートはこうだ。

真由子の街コンレポート:
街コンは市町や地元の商工会などが主催することが多く、地域的に近接する何軒かのお店と提携して開催される。これは地域経済の活性化を狙っている。
街コンは店コンに比べれば大規模なイベントのノリで、司会や仕切りについてもある程度は公が行うが、参加者の行動に関しては積極的には関与してこない。
公というのはつまり男女間の個々の話にまでは責任が持てないわけだから、当然、積極的に関与できないのだろうと推測する。
そのため、参加者の行動には大きな自由度がある。帰るのもマッチングした二人で消えてしまうのも自由だ。これは参加者にとって大きなメリットと言える。
公の団体が主催する街コンは、先に述べた地域経済の活性化のほか、最終的にはそこで出会ったカップルの市町への定着率・税収・生涯出生率のアップを狙っているわけで、その分、参加資格が緩い。
つまり地元に住む独身の男女であれば(もしくは地元でなくても)誰でもどうぞご自由にご参加くださいという感じで、気楽に参加できるという意味においてはとても良い。
参加者からするとメリットの多い街コンだが、一方で開催回数が圧倒的に少ないという現実がある。それは行政の予算の関係もあるだろうし、また行政自らが行ったイベントについては評価や総括といった後々面倒な処理もあるためと推測される。
参加者について見てみると、街コンは参加資格が緩い分、参加者の年齢層は多岐にわたる。参加費も安いので、比較的若い子が気楽に参加しているのは良い点だ。
ただ、街コンが即、結婚に結び付くかというとそうではなく、どちらかと言えば友達作り程度に納まっているのが現実だ。
参加資格が緩く、参加費も安く、仕切りもなく、参加者が自由に動けるというのがその理由だろう。


これが真由子のまとめというか初めての街コンに対する感想だ。

「No.2のマッチングサイトを、No.1に押し上げるには?」という大命題のために『「ネットとリアルの融合」そう、それはつまり「合コンに違いないわ!!!」』と意気込んで調査を続ける真由子であったが、結局、街コンから得られたのは、気軽に参加できて仕切りがあまりないということだった。
仮に真由子の思う「マッチングサイト」の「ネットとリアルの融合」は「合コンである」という図式が正しいとしても、気軽に参加できて司会の仕切りがない合コンをマッチングサイトが開くというのは、会社としてあり得ない。それは真由子にも分かった。
単純な話、リピータの確保もできなければそこに利益の構造もないからだ。

そうなると店コン。

様々な条件を付けて参加男女を絞り込み、囲い込み、夜な夜な、いたるところで怪しげに繰り広げられている店コン。これこそが本命に違いないと真由子は考えた。
そこでは、パーリーピーポー上がりの司会者が延々と場を盛り上げ、参加女性の泣き笑いの中、最終的にはねるとん紅クジラ団よろしく男性同士の「最初から決めてましたー!」「ちょぉっとまったー!」みたいなドラマチックな展開が、毎晩23時に行われているはずだ。
いや絶対にそうに違いない。これはもう、街コンよりは100倍行ってみる価値がある。あるのだー。

真由子はまた超絶燃えてきた。そこで真由子は津田沼と西船で近々開かれる店コンの情報をネットで検索し、PCの画面を立ち上げたまま、例の桜井先輩にLINEを送った。
こんなときに頼れる先輩と言えば、”ザ・クール”桜井しかいない。彼女ならまた新しい知恵を授けてくれるだろう。


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2017/06/20

【厳選】あおい 19歳 メイド喫茶勤務

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2017/06/03

新卒女子、街コン、ファイト!ファイト!



最初の30分で分かったことは、紙に名前を書いてカップル成立的な仕切りのイベントは、少なくともこの「街コン」においてはないということだ。
つまり自分がどれだけ好みの男性の傍をキープし、会話をして、自分自身を売り込むか。また、最後にLINEを交換して今後につなげられるか。
ここが勝負の分かれ目ということだ。そういう意味において、完全に割り切っている桜井”先輩”の行動は、極めて正しい。
次の30分に向けて席替えが始まり、男性陣が大テーブルの席に埋まり始めていたが、そのタイミングで桜井が真由子に耳打ちしてきた。

真由ちゃんさ、ここは若い子が多いし店変わろう。それともあなた残る?
え、友達ペアって別れても大丈夫なんですか?
さっきの見てもわかると思うけど、この街コンは仕切りがないから分かれても大丈夫。どうせ最終的には別れるしね。
そういうもんなんですか。
うん、だって連れが「帰ろ~」とか言い出すと面倒でしょ。

女同士の足の引っ張り合いは真由子も疑問に思っていたところだ。まったく桜井”先輩”には隙がない。むしろこの人とLINEを交わしたいくらいだ。

一緒に移ります。桜井先輩に付いていきます。
うん。じゃあ行こう。

隣の席に着きかけたクレリックシャツのボンボン風男子を押しのけて、二人は最初の店を後にした。

真由ちゃんさ、お腹はいっぱいにしたかな~?
もちろんです。言いつけ通りに食べつくしました。
いや、そこまで食べなくてもいいんだけど(笑) 次のお店はちょっと雰囲気あるところだから。
食事はないってことですね。
そう。それで、最初の30分は余りの男子をあてがわれるだけだから期待しないで。狙いは2巡目ね。
なるほど。
ちょっと暗い店だけど、お店に入ったら好みの人を探しながら歩いてね。
えーっ。
自分からいけないなら、ちょっといい女の素振りで歩けばOKだから。
じゃあそうします。
あ、ここ。ここ。

2件目のお店は居酒屋と言いながら、少し照明の暗い、雰囲気があるお店だった。
その店で余っていた男性は4名で、知り合い同士なのかカウンターに陣取って男性だけで盛り上がっていた。
チケットを見せた真由子と桜井はカウンターに案内されたのだが、その途中、桜井が真由子に「カウンターは悪くないよ」と小声で耳打ちしてきた。
事実、カウンターに集う男性は年齢も25歳から少し上くらい、清潔感のある落ち着いたスーツ姿の4人であった。
真由子と桜井は、それぞれが男性2名に囲まれお姫様のように扱われた。そして話してみたところ、ビンゴ!全員が公務員だったのである。
付き合いで参加したが、積極的に女性の席に向かうのも憚られ、カウンターに集っていたということであった。
カウンターの良いことはもっとある。
食べ物を取りに来た彼らの仲間が、ひっきりなしに知り合いに声をかけ、そのついでに真由子と桜井にも絡んでいく。
結局、30分が経過したが彼女らは場所を移動することなく、2周目も3周目も別の男性公務員と飲むことになったのである。

20時半になり桜井が言った。「真由ちゃん、そろそろ出ましょう。」カウンターに座る男性が引き留めようとしたが、桜井は余裕の笑顔でかわした。
店の表に出ると、桜井は駅に向かって歩き始めた。真由子にはなにがなんだか分からない。

桜井先輩!
真由ちゃん。ここからは一人ね。

少し離れた桜井の手にはLINEの画面が光っていた。ああ、そっか。誰かに決めたんだ。真由子はそう思って桜井の後姿を見送った。
遅れて鞄から取り出した真由子のスマホにもLINEのバッチが光っているが、それが誰からなのか分からなかった。
スマホから目を上げると、もう桜井の姿は夜の闇に紛れている。
きっと彼女はいい人と楽しい夜を送るんだろう。
これが街コンか。

真由子はそう思った。

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2017/06/02

新卒女子、街コン、ファイト!



街コンの開始予定は17時だが、二人は比較的ぎりぎりにお店に到着した。
先ほど席まで通された通路の途中で見た感じでは、一軒目の雰囲気は、事前に到着して飲み始め大声で話しているマッチョなお兄さんたちあり、律儀に開始の合図を待っているスーツ姿あり、学生のようなさわやかな姿の青年ありで場は混沌としている。
ぱっと見、女性陣はまだ雰囲気に慣れず一緒に来たペア同士で話している感じだが、一部、黒いギャルたちは自分たちのノリを周りに広げ、若い学生ノリの男性たちと盛り上がっていた。
流石にあれにはつていけないが、まあ、一部を除けば全員開始の合図を待っている状態だった。

桜井”先輩”の話によれば、最初は男女が分かれないように、取りあえず男性だけで女性がいない席にあてがわれるので、まず良い男はヒットはしないと。
勝負は30分ごとの席替え、もしくは店替えなので、一発目は気が向けば話せばいいし、気に入らなければガン無視でもOK。
とにかく一軒目は、肉か穀物系の料理を食べて、まずは腹を満たすことが大事とのことだった。
それについて真由子は反対を唱えたが、酔わないようにお酒は控え目、最初にお腹にモノを入れるのもそのためだと桜井に教わった。
もっと言うと、桜井”先輩”は15時に食事をして取りあえずお腹を満たし「男を見定めるために」絶対に酔わないように備えているとのことであった。

(ぷ、ぷろだ。こいつには逆らっちゃいけねえ。)

桜井の用意周到さに感銘を受けた真由子は、桜井”先輩”の忠告に乗っかることにした。

場が開くまで真由子はそわそわと落ち着かなかったが、周りと適当に話を流しているうちに、17時、定刻通りに”一応配置された”司会者の下で船橋街コンが開始された。
これまで定刻を守るべしと抑圧されていたスーツ組が、さっそく一斉に隣に配置された女子達に話しかけ始めた。
真由子と桜井の通された席は店の奥の大テーブルで、桜井の隣がガテン系2人組、真由子の隣がサラリーマン風2人組であった。
桜井は最初から公務員狙いであったため、ガテン系のお兄ちゃんたちに興味はなく、てきぱきと指示して、二人に食べ物を取りに行かせていた。
街コンにおいてオードブルを席に運んでくるのは元来ポイントの高い行動ではあるが、それについて桜井はガン無視、いきおいサラリーマン風に声をかけた。
真由子は後輩としてふるまい、ガテン系の取ってきた皿に手を伸ばして、美味しいと言われるオードブルに手を付けつつ、桜井の話を伺った。
ガテン系の兄ちゃんたちは桜井に脈なしと見るや、速攻で反対の席に着いた2人組にターゲットを切り替えた。
わずか10分の間にそれぞれの見極めが交錯しあう。冷静に研究を続ける真由子にとって、目に映るその光景はまさに戦場であった。

ところで真由子の左のサラリーマン風2名に色々と話を聞いてみると、彼らは正にサラリーマンであった。
津田沼の工場に勤める二人組。よく分からないながら今日はバチッとスーツで決めてきたということ。真由子とを同じである。
工場の人!それが分かった瞬間から桜井の態度が変わった。そう、桜井は公務員狙いである。工場勤務なら、夜のお店でどうぞってなもんである。

真由子は微妙な桜井先輩の変化、しなの消え具合を感じながら、桜井と男性二人の間に挟まれていた。
最初の30分がそろそろ経とうという時に、桜井に目配せをもらい、真由子はトイレに立った。
桜井は、隣のガテン系のお兄ちゃんに、ちょっとどいて、ぐらいの勢いで席を立ち上がった。

あのさー。やっぱ、あれはないから。

トイレで桜井先輩はマスカラの乗り具合を直していた。真由子は手を洗いながら問い返した。

え、あれって、えーっとサラリーマンさんですか?
そう。LINEだけ交換してぶっちしよう。
LINEですか?
うん、まあ、そこはお付き合い程度にね。交換くらいは。
えーっと。
お付き合いね。
ういっす。

なんだか凄い体育会系になった感じだ。

席に戻ると、ちょうど30分経過した段階だった。
男性陣からLINEの交換を求められ、真由子は快く応じた。
驚いたのはまったく話もできなかったマッチョからもLINEの交換を求められたことだ。

そう言えば店に入る前に桜井先輩から、『「街コン」は友達を作るところだから。結婚とか重く考えずに、LINEくらい誰でも交換するからね。いやならブロックして終了。その場はうまく収めないと面倒。大丈夫よね?』という言葉をもらっていた。
うん。ガテン兄ちゃんの向こうのほうはちょっと好みなんだけど、多分、灰色のダサいスーツの私は、彼らと二度と会うことはないだろう。
そう思いつつ、真由はふるふるした。

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