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2016/03/15

玲奈はテーブルに身を乗り出し唇をんーと突き出した



まだ東西線の最終には間に合いそうだった。
2本目のワインも空きいよいよお開きかなという頃、玲奈はテーブルに身を乗り出して目を瞑り、唇をんーと突き出した。
互いの好意を確認する程度のイタズラのつもりだった。
もちろん素面ではこんなことはとても出来ないが、なにぶんワインで気が大きくなっていたし、半洞窟の中でキスくらいしても誰にも見咎められることはない。

チュッと桜井の唇が触れたのが分かった。
玲奈がそれだけで身を引こうとしたとき、後ろ頭が押さえられて、桜井の舌が強引に玲奈の唇を割って入ってきた。
だが、強引にというのは玲奈の勝手な言い分かもしれない。
玲奈の後ろ頭を押さえた桜井の力は首を振って逃げられない程のものではなかったし、唇を噛み締めさえすれば舌の進入する余地などありえないからだ。
つまり怜奈は自ら応えたのだった。
それどころか桜井の舌が玲奈の唇を割った瞬間に、玲奈は自ら顔を前に出し、唇を半開きにして、絡みつく桜井の舌に応戦してしまったのだ。

ふっと桜井の腕の力が抜け、玲奈はどっと自分の椅子に倒れこんだ。
この間、時間にすれば数十秒のことに過ぎないが、玲奈は長く長く情を交わしたような気がした。
息が上がり、頬が上気していた。目の前に座る桜井の舌が甘かったような気さえしていた。

ごめんなさい。ちょっとトイレに。

桜井とは目を合わせずに、怜奈はポーチを持って席を立った。
トイレに入り壁にかけられた大き目の鏡を覗き込むと、頬を赤く染めた自分の姿が映った。これはワインのせいだけではないだろう。

ふう。いけない。

思わず言葉にしたが、怜奈は反省と興奮の中を揺れ動いていた。
思わずのキスは桜井だからというわけではなかったように思えたからだ。
怜奈は一部上場会社の本社に、コネではなく、一般職として採用されるほどの容姿である。若いころは当然のようにモテた。
どちらかというとセックスは好きなほうで、誰彼なくとっかえひっかえしていた訳ではなかったが、その時々の彼氏とプレイを楽しんできた口だ。
ここのところ忙しいという婚約者の田中には会えておらず、たまに会っても田中の最近のセックスは淡白で、今の怜奈は性的な面で満足できていなかった。
だから久しぶりのデートのような感覚に興奮してしまったのかもしれない。会社の自分より若い子に。
婚約者を持つ身のモラルとしてではなく、それが”いけない”の意味であった。

スカートをまくり、ストッキングとショーツを下ろす。
便座に座る前に覗き込むとショーツのクロッチの部分がうっすら濡れているのが分かった。
お酒を飲むだけで興奮するなんて・・・ちょっとショックを受けた。
怜奈はトイレを済ませるとビデのボタンを押し、膣の入口や中を洗い流して、ティッシュで軽く拭き取った。

トイレを済ませ、席に戻ろうと店の細い廊下を歩いていると、店の入口近くのレジに桜井の姿が見えた。
桜井は怜奈を見つけると手を上げた。怜奈は席に寄って、コートとバッグを手にすると桜井の元へ急いだ。

私も出します。
いいですよ。終わりました。出ましょう。

店を出ると桜井が手をつないできた。怜奈は躊躇したが久しぶりの男性の手と性的な興奮に抗えなかった。
桜井は大通りまで出ると手を上げ、客待ちで道路沿いに停まっていたタクシーを呼び寄せた。

○○まで。

怜奈の知らない建物名が告げられたが、行き先は聞くまでもなかった。
二人はタクシーの中で手をつないだまま無言の時間を過ごした。
 
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