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2017/04/30

新卒女子、大学時代の恋愛事情(1)



裕子に横腹をグーで殴られ、漫才のように痛がる矢田部の仕草を見ながら、真由子は自分の大学時代を思い出していた。

・・・

真由美の通った大学は、都内の有名私学だった。
元々、希望して商学部に入ったのだが、真由子はその中でもマーケティングに興味を持ち、ゼミではアドバタイジングマネジメント、いわゆる広告を学んだ。
真由子が選択したゼミの人気は高く、一般の学生にとってはそのゼミに入ること自体が難関とされていたが、1、2年の間にかなり優秀な成績を納めていた真由子はその狭き門を難なく突破することができた。
学部の優秀な学生が集まったゼミ内でも真由子は特に勤勉に勤め、また評価は極めて高く、マーケティングやブランディングの討議においても男子学生をしり目に担当教授と大いに議論を交わしたものだ。
いわゆる学業に関して、真由子は大いに大学を楽しんでいたのである。

一方、真由子には”学業だけに偏った人間になってはいけない”という思いがあった。
これは親の教えもあったのだが、大学時代の友人は一生の友になる。
なので学部以外の人間とも積極的に関わっていきたい。
そういう思いもあって1年時からサークル活動にも参加した。

そのサークルの選択はなかなか難儀なものだった。
細身で華奢な真由子は高校時代、体育が苦手だった。
男子特有の体育会系の縦のノリもいまいち馴染めなかったため、ガチな運動系は最初から避けることにした。
これは簡単だった。
ただ勧誘を断ればいいだけ。
しつこさのないさっぱりした体育会系。
これだけは体育会系を評価できることろだと今でも思ったりする。

そういえば、教養が終わり専門に上がった時に、やたらインターカレッジ系の馬鹿ノリサークルに参加している男子学生が多いことに気が付いた。
1年の勧誘のときにしつこかったのはこういう連中だ。
およそなんのためのサークルなのか分からないような横文字のチーム名。
一通り話を聞いていく内に逃げられないような囲い込みをする茶髪ロン毛のホストかと見まがうようなきっしょい男、もしくはマッチョ(笑)
こういうサークルは1年の女子たちの間でも噂になっていたし、真由子自身、やりチン坊ちゃんたちのノリには辟易していた。
自分がやりマンと見られるのも嫌だったので、こうした系統も徹底的に避けることにした。

それで結局落ち着いたのは、無難にハイキング同好会だった。
ハイキングはそれほどハードな運動でもなく、適度に健康的で、ちゃんとサークル活動もしており、山で一緒に行動するという連帯感や先輩・後輩のゆるい縦横のつながりが心地よかった。

真由子の学生時代の彼、裕也とは、そのハイキング同好会で知り合った。
 
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