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2017/05/01

新卒女子、大学時代の恋愛事情(2)



裕也は地方からのお上りさんで、後から知ったが地元では伝統のある結構大きな企業の御曹司ということだった。
裕也はしかし威張ったところがなく気さくで、何気に身なりも良く、普段はぼーっとしながらも洗練された優しさや気づかいのできる男だった。
日頃、ゼミで激論を交わすようなガツガツ系の男たちとも、インターカレッジ系のサークルに巣くうオラオラ系の男たちとも違い、何かふんわりと本物を感じさせる男だった。真由子が気に入ったのはそこである。

実際、彼の父親が上京してきたときにはエスコートしてくれ、かなり豪華な食事を”お父様”にご馳走になり恐縮したのも覚えている。
裕也の父親もまた上品で、温和で、落ち着きがあり、真由子にとっては初めて成熟した上流階級の男性を見た経験だった。
中流の家庭に生まれ中高とただ勉強にいそしんできた真由子に対して、少し知らない上の世界を見せてくれる男。
それが裕也だった。

学校は学校、サークルはサークルとして、真由子の大学時代の性生活は裕也に捧げた。
まあ、捧げたと言っても大したことではない。裕也と付き合って処女を失い、それから卒業まで付き合い続けたというだけのことだ。
真由子にとっては自然な話であまりドラマもない。
裕也のセックスは割と淡白で変態じみたところはない。
したい!したい!と連絡してくることもなく、会いたいときにはむしろ真由子から連絡を取り、外で食事をして、裕也のマンションに行き、朝まで一緒に過ごす、そんな流れが定番だった。
こうした関係を付き合っているというのか微妙なところではあるが、学業に燃える真由子にとってはこのくらいの男性との距離感が気楽だった。
そして卒業を間際に控え、二人の関係は自然消滅に近い形で終わる。
そもそも裕也は父親の待つ田舎に帰ることが最初から決まっており、一方の真由子は第一志望だった新進気鋭のTHELABOにかなり早いうちから内定を得ており、4年次には自然消滅は時間の問題と真由子自身認識していたのだ。

さて、大学を卒業後、真由子は仕事一本に命をささげてきた。
もちろん、新しい彼氏などいた期間もない。
つまり、真由子は、男性と付き合った経験が圧倒的に少なく、しかもその関係が愛情に基づくものなのかどうかの感情も希薄で、かつ見合いや出会い系やマッチングサイトなどで男性を探すという経験は全くないという状況だったのだ。
そんな堅物と言っていい真由子に、見合い系とも出会い系ともとれるマッチングサイトを業界No.1にするためのアイデア社内コンペが回ってきた。
まあ、そもそもが無理難題、人選ミスと言って良いだろう。
 
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