FC2ブログ
--/--/--

スポンサーサイト

2017/06/03

新卒女子、街コン、ファイト!ファイト!



最初の30分で分かったことは、紙に名前を書いてカップル成立的な仕切りのイベントは、少なくともこの「街コン」においてはないということだ。
つまり自分がどれだけ好みの男性の傍をキープし、会話をして、自分自身を売り込むか。また、最後にLINEを交換して今後につなげられるか。
ここが勝負の分かれ目ということだ。そういう意味において、完全に割り切っている桜井”先輩”の行動は、極めて正しい。
次の30分に向けて席替えが始まり、男性陣が大テーブルの席に埋まり始めていたが、そのタイミングで桜井が真由子に耳打ちしてきた。

真由ちゃんさ、ここは若い子が多いし店変わろう。それともあなた残る?
え、友達ペアって別れても大丈夫なんですか?
さっきの見てもわかると思うけど、この街コンは仕切りがないから分かれても大丈夫。どうせ最終的には別れるしね。
そういうもんなんですか。
うん、だって連れが「帰ろ~」とか言い出すと面倒でしょ。

女同士の足の引っ張り合いは真由子も疑問に思っていたところだ。まったく桜井”先輩”には隙がない。むしろこの人とLINEを交わしたいくらいだ。

一緒に移ります。桜井先輩に付いていきます。
うん。じゃあ行こう。

隣の席に着きかけたクレリックシャツのボンボン風男子を押しのけて、二人は最初の店を後にした。

真由ちゃんさ、お腹はいっぱいにしたかな~?
もちろんです。言いつけ通りに食べつくしました。
いや、そこまで食べなくてもいいんだけど(笑) 次のお店はちょっと雰囲気あるところだから。
食事はないってことですね。
そう。それで、最初の30分は余りの男子をあてがわれるだけだから期待しないで。狙いは2巡目ね。
なるほど。
ちょっと暗い店だけど、お店に入ったら好みの人を探しながら歩いてね。
えーっ。
自分からいけないなら、ちょっといい女の素振りで歩けばOKだから。
じゃあそうします。
あ、ここ。ここ。

2件目のお店は居酒屋と言いながら、少し照明の暗い、雰囲気があるお店だった。
その店で余っていた男性は4名で、知り合い同士なのかカウンターに陣取って男性だけで盛り上がっていた。
チケットを見せた真由子と桜井はカウンターに案内されたのだが、その途中、桜井が真由子に「カウンターは悪くないよ」と小声で耳打ちしてきた。
事実、カウンターに集う男性は年齢も25歳から少し上くらい、清潔感のある落ち着いたスーツ姿の4人であった。
真由子と桜井は、それぞれが男性2名に囲まれお姫様のように扱われた。そして話してみたところ、ビンゴ!全員が公務員だったのである。
付き合いで参加したが、積極的に女性の席に向かうのも憚られ、カウンターに集っていたということであった。
カウンターの良いことはもっとある。
食べ物を取りに来た彼らの仲間が、ひっきりなしに知り合いに声をかけ、そのついでに真由子と桜井にも絡んでいく。
結局、30分が経過したが彼女らは場所を移動することなく、2周目も3周目も別の男性公務員と飲むことになったのである。

20時半になり桜井が言った。「真由ちゃん、そろそろ出ましょう。」カウンターに座る男性が引き留めようとしたが、桜井は余裕の笑顔でかわした。
店の表に出ると、桜井は駅に向かって歩き始めた。真由子にはなにがなんだか分からない。

桜井先輩!
真由ちゃん。ここからは一人ね。

少し離れた桜井の手にはLINEの画面が光っていた。ああ、そっか。誰かに決めたんだ。真由子はそう思って桜井の後姿を見送った。
遅れて鞄から取り出した真由子のスマホにもLINEのバッチが光っているが、それが誰からなのか分からなかった。
スマホから目を上げると、もう桜井の姿は夜の闇に紛れている。
きっと彼女はいい人と楽しい夜を送るんだろう。
これが街コンか。

真由子はそう思った。
関連記事

>> 少しやる気が出てきました。皆さんの応援が嬉しいです。

みんなが読んでる話題の情報
  1. キッカケ会話テンプレート~毎日を出会いのチャンスに変える。日常で見かける女性とナチュラルに恋愛を始める方法~
  2. ツイッターでセフレを量産する教科書 -出会い保障VIPコース-
  3. 【シークレットオファー】田淵正浩の早漏改善ブートキャンプ


コメント

非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。
アクセスランキング ブログパーツ